東洋医学×西洋医学

関西医療大学

ONOUE HANA
尾上 葉菜

尾上 葉菜

理学療法学科 4年生

ツボ押しとストレッチの合わせ技で、
短時間で効果を出す
理学療法士に。

高校の部活動での怪我をきっかけに、リハビリを通じて理学療法士という職業を知り、さまざまな手技(方法)で指導するかっこいい姿に憧れて目指すようになりました。関西医療大学では、理学療法に活かせる東洋医学を学ぶことができます。例えば、痛みを和らげるツボはリハビリの時に患者さんの負担を減らしますし、筋肉を柔らかくするツボは、ストレッチと合わせることでより効果的に身体の柔軟性を高めることができます。このように東洋医学と西洋医学の知識を融合することで、さまざまな患者さんに合わせてアプローチを選択できるようになります。来年からは内定をいただいた病院で、外来の患者さんのリハビリも担当する予定です。外来は時間との勝負ですので、大学で身につけた手技を活かしてより多くの患者さんの支えになれればと思っています。また、大学院にも進学し、ツボを使った筋力アップの研究も続けたいと思います。

尾上 葉菜

TODO MARINA
東藤 真理奈

東藤 真理奈

修士(保健医療学)/博士(保健学)

取得資格

理学療法士

専門分野

理学療法、脊髄神経機能の興奮性に関する指標

主な担当科目

基礎運動学Ⅰ、日常生活活動学、動作分析学、脊髄損傷理学療法学、医療英語、臨床評価実習 など

西洋医学と東洋医学の
架け橋となる、新時代の学びを。

私自身は西洋医学を学び、臨床現場で西洋医学の考え方に基づいた理学療法を実践してきましたが、そうした現場で、東洋医学の有用性を実感する機会が数多くありました。例えば患者さんの筋肉が硬くなった状態を治療する際、私たち理学療法士の徒手療法や物理療法ではあまり効果が出ずに苦戦するケースでも、はり師が的確な経穴(ツボ)にはりを打てば瞬時に筋肉の緊張が落ちる、といった状況を何度も目の当たりにして…。そうした実体験から私は東洋医学への関心を高め、また、治療や通院の時間が限られたなか、「患者さんが自分でツボを押しながらトレーニングする」といった自宅でも安全かつ効果的な方法を提案できるという面でも、東洋医学の可能性に着目してきました。本学の理学療法学科では、そうした東洋医学の考え方に基づいた「経穴刺激理学療法」が学べます。この治療法は本学の鈴木俊明教授と谷万喜子教授が開発したもので、これを直に学んで体験できる、というのが本学の大きな強み。他の多くの教育や研究の場でも臨床現場でも、西洋医学と東洋医学とはまだまだ分離された世界という印象がありますが、本学が架け橋となり、西洋と東洋の両面から患者さんの健康を支える、次世代の医療のあり方を作っていきたいですね。

東藤 真理奈

YODEN KARIN
余田 華鈴

余田 華鈴

保健看護学科 2年生

助産師を目指す中で、
東洋医学が活かせることを実感。

中学・高校とダンス部で活動するなかで、率先して練習の準備やまとめ役をやっていました。その時にみんなから「ありがとう」と感謝の言葉をもらい、将来は人から感謝される仕事をしたいとぼんやりと思うようになり、なんとなく見た助産師の仕事に密着する動画をきっかけに助産師になりたいと思うようになりました。関西医療大学では、看護を目指す学生にも1年生から東洋医学の授業があり、アロマや鍼、お灸といったことを学びます。鍼灸師の先生の指導のもと、腰痛に効くと言われるツボに鍼を刺すといったことも体験します。こうした東洋医学の知識は将来助産師になったときにも、患者さんの痛みを和らげる方法の一つとして使えると思います。また、熊取町で開催される太極拳フェスティバルにクラブのメンバーと参加もしました。動きの中で心や身体を整える型を教えていただきながら練習を重ね、当日はたくさんの人の前で演舞を披露し、地域の皆さんとも楽しく交流することができました。

余田 華鈴

MAEKUBO MEGUMI
前久保 恵

前久保 恵

修士(看護学)

取得資格

看護師、介護支援専門員

専門分野

在宅看護、老年看護

主な担当科目

在宅療養と看護、在宅看護学方法論Ⅰ、在宅看護学実習、総合看護学実習 など

在宅看護や地域での健康づくりに
おける
東洋医学の可能性に
注目しています。

保健看護学科のカリキュラムでは、東洋医療を取り入れた科目は「看護にいかすツボ刺激(2年次選択)」や「看護にいかす手技療法(4年次選択)」があります。また1年次の総合教育科目では東洋医療の基本的な考え方が学べ、2年次以降も他学科の学生との交流や学内の資料などから、東洋医学を身近に感じながら看護師をめざせることが、本学の保健看護学科の特色と言えます。最近では在宅で療養しながら生活することを希望される人たちが増え、在宅看護のニーズが高まっています。在宅看護では、地域で暮らす人々との信頼関係づくりが重要ですが、その際に東洋医学の「養生」の考え方に基づいた「こんな食生活が健康にいいですよ」といったお話ができれば予防医療の観点で生活に密着した話となり、より親しみやすく、パートナーシップを一緒に作り上げていくのに非常に有効です。さらに地域全体で住民の健康を守る取り組みにおいても、「養生」「未病」といった東洋医学の考え方はキーワードになり得るでしょう。病院内だけでなく、地域コミュニティの一員としてその輪に入り、住民と一緒に健康を築ける看護師が強く求められるこれからの時代に向け、本学で東洋医学にふれ、人々に寄り添える力を養ってほしいですね。

前久保 恵

HIGASHI YUTARO
東 優太朗

東 優太朗

はり灸・スポーツ
トレーナー学科 1年生

鍼灸師とスポーツトレーナー、
2つの知識を将来の武器に。

高校時代のバレーボール部で、足首の捻挫などの怪我に悩まされた経験から、チームにトレーナーがいれば良かったと感じ、公立校などでもサポートできる人になりたいと思いスポーツトレーナーの道を目指すようになりました。そんな中、プロのスポーツトレーナーをしている方は、鍼灸師の資格を持っている方が多いと知り、東洋医学を学べ、鍼灸師の資格を取りながら、スポーツトレーナーを目指せる関西医療大学に入学を決めました。ツボや鍼といった東洋医学の基礎を学ぶ中で、トリガーポイントと呼ばれるさまざまな体の痛みの引き金となる部分があり、そこを刺激することで体の不調を治す手法があることを知り、現在はこのトリガーポイントをもっと深く知りたいと思い、トリガーポイント部への入部を希望しています。将来は薬や注射、手術といった方法以外にも、さまざまな手法で選手や患者さん一人ひとりに合ったサポートができる、そんなトレーナーを目指しています。

東 優太朗

TOMURA TARO
戸村 多郎

戸村 多郎

博士(医学)

取得資格

はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師

専門分野

解剖学、予防医学(未病・養生分野)、皮内鍼、打鍼、あん摩・マッサージ・指圧など

主な担当科目

人体の構造(解剖学)、統計学、鍼灸特殊治療法、大学院特別研究など

健康な社会を築いていくために、
いま東洋医学の力が
必要とされている。

スポーツの現場で必要とされる医療や科学の知識・技術を本学科では幅広く学ぶことができます。特徴的なのは東洋医学である鍼灸を専門的に学べる点です。しかし、鍼灸を学ぶには人体の構造など西洋医学の知識も欠かせません。両方の医学を学ぶため学習範囲は広く、努力が求められるかもしれませんが、その挑戦が未来を大きく切り開きます。西洋医学は病気の原因を突き止めて治療することに重きを置きます。一方で東洋医学は、患者が感じる症状に寄り添い、問診や観察を重視しながら、原因が明確でなくても症状を和らげるアプローチを取ります。東洋医学を学ぶことで、患者やアスリートの立場に立った温かな視点を養うことができるでしょう。我が国の「健康・医療戦略」にも「健康か病気かという二分論でなく健康と病気を連続的に捉える『未病』の考え方が重要」といった内容が盛り込まれ、予防医療の必要性とともに東洋医学への注目度が高まっています。あまり知られていませんが、鍼灸は治療だけでなく、健康維持や未病の予防にも非常に効果的です。私は未病と養生の研究を通じ、その効果を科学的に証明し、認知度を高めるとともに、東洋医学で健康的な社会づくりに貢献できる人材を育成したい。それが願いです。

戸村 多郎