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2/16(金)「東アジア漢字文化圏の疾病名、疾病観の史的、現代的展開」(科研B)の共同研究のため、研究代表者である立命館大学大形徹教授(本学、客員教授)と、日本の研究機関より要請を受けた、北京大学の陳明教授、広西中医薬大学の周祖亮教授らの3名が文献調査のため、本学に来校されました。

一行は図書館内に所蔵する古医書資料の調査を行い、現在の東洋医学的な疾病観の構造や成り立ち、疾患名、病証名の成立年代や、日本と中国の伝統医学的疾病概念の違いなど、古医書資料に基づき、伝統医療文化の歴史的変遷を鑑みながら学術交流が行われました。終了後、吉田宗平学長にも面会され、関西医療大学が日中両国における文献研究の東西の十字路として活躍されることに、今後の期待がよせられました。

左側より陳明教授(北京大学) 王財源図書館長  大形徹教授(立命館大学) 周祖亮教授(広西中医薬大学)


 本学が所蔵する江戸期の鍼灸経穴の古医書『新編灸法口訣指南』(1685)『経穴彙解』(1802)等々の鍼灸書が並ぶなか、入念な調査が行われました。日本の先行研究にはない今回の調査は、漢文字文化圏で描かれた経絡の図像に対して分析を加え、未だ明かされていない〝鍼灸〟の淵源に新たな研究分野として繋がることが確認できました。

 また、本学、中吉隆之講師(東洋医学概論担当)にも参加して戴き、今後、受け継がれた伝統医学の源流調査を、日中の文献学者で交流する方向で活発な意見交換が行われました。