学問を志すには豊かな想像力が必要ですが、豊かな想像力は強固な基礎の上に成立するものです。大学四年間で強固な基礎と豊かな想像力を身に付けてください。
担当科目(学部)
人体の機能I・II、人体の機能実習、人体の機能演習
担当科目(大学院)
特別研究、生体情報学
大学院(研究指導内容)
論文作成に係る全てのことについて指導します。研究テーマは、「脊髄後角における局所神経回路」、「下行性抑制機構」に関することです。
出身校
東京農工大
学位
医学博士
専門分野
神経科学
現在または未来の研究テーマなど
「痛み」をテーマに研究を行なっています。そこで「痛み」について少し解説したいと思います。私たちは、光、音、臭い、味、熱、触、圧など様々な種類の刺激を感じ取ることが出来ます。これらの刺激は、我々のからだに装着されている感覚受容器(センサー)で電気信号(活動電位)に変換され、感覚神経を経由して中枢神経系に伝えられます。さらに、それらの信号を情報処理することで、刺激を認知もしくは知覚することになります。これらの感覚のなかで、最も原始的な感覚と言われているのが「痛み」です。「痛み」は「生体防御の警告信号」と呼ばれており、生物が生命を維持するために最も重要な情報源となります。つまり、「痛み」を感知できなければ、私たちは私たち自身の健康を守れないということになります。日常の生活の中で、「痛み」は不快で、厄介で、出来れば遭遇したくない存在ですが、生きていく上においては無くてはならない感覚なのです。このような「痛み」の受容および情報処理システムを研究しています。
研究のキーワード
疼痛、脊髄、神経細胞
所属学会
日本生理学会、日本神経科学会、全日本鍼灸学会
社会活動など
日本生理学会アウトリーチ活動講師
オフィスアワー
原則、個人研究室はいつもオープンにしています。
主な研究業績
・Kashiba H, Uchida Y, Takeda D, Nishigori A, Ueda Y, Kuribayashi K, and Ohshima M. TRPV2-immunoreactive intrinsic neurons in the rat intestine Neurosci. Lett. 366:193-196 2004.
・Kashiba H, Uchida Y, Senba E Distribution and colocalization of NGF and GDNF family ligand receptor mRNAs in dorsal root and nodose ganglion neurons of adult rats Mol. Brain Res. 110:52-62 2003.
・樫葉 均、仙波恵美子 痛みとニューロトロフィン 神経研究の進歩(特集:痛みのメカニズム) 42巻 445-454頁 1998年