令和2年4月20日。日本全体に緊急事態宣言が発出され、まさに全面戦争の様相を呈しています。これまで人類が積み上げてきた英知をもってすればいずれこの戦いに勝利することは明らかなのですが、少々手強い相手であることは間違いありません。日々、状況が変化しており、今日の「常識」が明日には「非常識」になっているかもしれませんので、今ここでこの難敵のことを述べるのは控えさせていただきますが、このブログが大学ホームページ上に掲載される頃、オンライン授業の画面越しに、学生の皆さんの元気なお顔を拝見できることを強く願っています。
　このような状況ではございますが、桜は咲き誇り、新緑は芽吹き、季節は滞りなく流れています。「医療」や「経済」などあらゆるものが減速する中、「教育」もこれまでに経験のない危機に直面しています。そんな「教育の停滞」を打破すべく、臨床検査学科の教員は日々頭をひねり、何とか学生の皆さんに滞ることなく勉学に励んでいただこうと作戦を練っています。オンライン授業や動画配信はもちろんのこと、参考資料には趣向を凝らして郵送したり、例年以上に練習問題を増産・提供したりすることで学生の皆さんに手を休める暇を与えない策を施していく予定です。学生の皆さんご本人も、保護者の皆様方も「教育の質の低下」をご心配になられておられることと存じますが、臨床検査学科教員は一丸となってこの難局を乗り越え、例年通りの「質」を担保した「教育」を提供していくことをお約束します。
　来年の春には、現4年生の皆さんは、新しい環境で医療従事者としてデビューしているはずです。この未曾有の事態に立ち向かった経験を活かして、患者様やそのご家族の皆様に優しくかつ頼りがいのある医療人となっていただきたいと思います。また、十数年後に攻めてくるかもしれない新しい難敵に、もっとすばやく応戦・勝利できる世界になっているはずで、本学科の卒業生の皆様がそんな世界を構築する人材の一人となっていることを願います。