2020年10月09日
2つ目の仕事 鍼灸師(はりスポ/山口)
はり灸・スポーツトレーナー学科 山口由美子
本学には転職して鍼灸師になった方がいます。今回はそのような方にオンラインインタビューをしました(山口は写真右上)。本学科教員の谷万喜子先生(写真右下)、中吉隆之先生(写真左上)、山崎寿也先生(写真左下)です。
●先生方は鍼灸の道を志す前に仕事に就いていましたが、当時の仕事について簡単に聞かせください。
山崎:「大学の工学部出身で空調機のメーカーに就職しました。そこでは主に開発設計に携わっていました。」
谷:「大学の文学部を卒業後、スポーツメーカに就職しました。」
中吉:「理系大学を卒業し、電気電子の会社でデータサービスの仕事をしていました。その中でもコンピュータープログラムのメンテナンスが主な仕事でした。」
●なぜ大学を出て既に仕事をされ一定の収入があったにもかかわらず、一から本学の前身である関西鍼灸短期大学に通い鍼灸師を目指そうと思ったのですか。
山崎:「ひとつの製品が出来ると次のプロジェクトが既に動き出しており、毎日とても忙しく過ごしていました。このままでは過労死するかも?と心配し仕事を辞める決断をしました。その時、ふと目にしたタウン誌に本学の記事を見つけ、“面白そう”と発起しました。」
谷:「楽しく仕事していましたが、2年目の秋に、“会社にとって歯車の1つにもなっていない”と感じて転職を考えた時、関西鍼灸短期大学のことを知りました。」
中吉:「会社には8年ほど勤めました。とても居心地が良く、和気あいあいとした雰囲気の中で仕事をしていました。しかし将来に対する不安から、他にできることは無いか?と国家資格の仕事を探し出したのがきっかけです。」
●実際に鍼灸師になってみて、前職と異なる点はどこですか?
山崎:「機械と違って人間を相手にすると、人によって効果が違うので難しいです。」
谷:「誰がやっても同じという仕事ではなく、自分が直接誰かの役に立てるという違いがあります。」
中吉:「前職と違い人と直接対応します。人の不調を鍼1本で変えられる。自分が考えている以上の効果が鍼灸にはあると目の前で見てきました。」
●興味を持った高校生や受験生にメッセージはありますか?
山崎:「国家試験を目指す学科なので、途中からの進路変更は困難です。高校生なら17歳、18歳で一生の道が決まってしまうわけですが、覚悟を持って選択して欲しいです。」
谷:「鍼灸師は良い仕事だと実感しています。平安時代から役に立っていた手法で廃れていない。素晴らしさに気づいて頑張って欲しいです。」
中吉:「人の身体をサポートすることをやってみたい人には、楽しい仕事にできると思います。」
ありがとうございました。2度目の仕事を皆さんが辞めていないことからも容易に想像できますが、鍼灸の魅力を私自身も再確認できる貴重な機会になりました。