2021年10月01日
臨床でも研究を(吉田隆紀)
理学療法ユニットの吉田です。
今回は現在、進めている超音波を使った研究をご紹介します。
超音波画像は、筋線維の断裂や靭帯損傷の程度を観察する診断ツールとして使用されていましたが、近年では理学療法士の評価ツールとして発展しています。例えば、筋線維の羽状筋角度や筋厚を計測することで筋線維の発達の程度など観察可能であり、筋輝度を測定することで筋の質を評価することができます。現在では下腿三頭筋の筋腱移行部を測定してアキレス腱の伸長量を計測することで運動療法の効果を検討しています。
この研究では、即時に運動療法の効果を可視化できることがメリットです。
研究のテーマでは、運動器疾患の発生要因を追及してその運動療法や障害発生の予防策を考えていくこととしています。研究したことが臨床でも生かすことができる内容であることが重要だと思いますので、できるだけシンプルに研究デザインをまとめる。また日々の臨床での評価が積み重なって、研究となるようなものを目指しています。