2019年05月24日
作業療法士の様々な職場
森本かえで
笑顔の素敵な2019年度の作業療法学科1回生が46名入学され、1ヶ月がすぎました。大学生活にやっと慣れたころでしょうか?1回生は4月から教養科目や作業療法・基礎医学の概論などを学んでいます。作業療法って何かな、ということを入学前よりも専門的に学び始めて、たくさんの本や文献を読み始めていることと思います。
今日は作業療法士の仕事の一部と「日本理化学工業株式会社」というチョークを作る会社について紹介します。
急性期病院、リハビリテーションセンターやクリニックなど様々な分野で働くことができる作業療法士ですが、その一つに障害を持つ人の就労支援という仕事があります。これは、職業リハビリテーションといわれています。私達は就労を希望する方へ、就労準備支援やどのように仕事をしていくか、また業務内容の作業手順などを教えていきます。さらに障害を持つ方と同行して、職場の環境を整えたり、同僚や上司になる方へどのようにして一緒に働くかなどをお伝えしたりします。
次に「虹色のチョーク」を作っている会社を紹介します。
この会社は神奈川県川崎市に本社を置いている、創業82年の我が国のチョーク業界トップシェアを占めるメーカーです。帆立貝を再生して粉の飛散が少ない「ダストレスチョーク」という商品を作っており、他の会社と違うところは、働く社員の障害を持つ人が7割強、その他の社員が3割弱働いているところです。通常の場合では、障害を持つ人は1割以下です。平成29年度の法定雇用率達成企業(障害を持つ人を全社員の2%雇用するという法律)の割合は50%で、残りの半分の企業は障害を持つ人を雇用していないのが現状です。また日本理化学工業では、障害を持つ人と健常な方が同じ賃金で働いています。こちらの会社では作業療法士は働いていませんが、皆さんも将来作業療法士なったら、様々な職場や職域があることを考えて、これからの4年間を過ごしてみてください。
最後に、当校でも「虹色のチョーク:ダストレスチョーク(粉の飛散が少ない)」を使っていますよ。