2018年05月18日
職場復帰支援と作業療法
作業療法学科 森本かえで
先日娘と友達がバトミントンをするというので、市民体育館まで送り待ち時間にスーパーマーケットに立ち寄りました。するとAさんが一生懸命買い物カゴとカートを駐車場から集めて、スーパーの入り口に並べていました。遠くからそっとAさんの仕事ぶりをみていました。
今から5年ほど前に、Aさんが就労移行支援事業所に通われるようになり彼の職場復帰支援がはじまりました。作業療法には様々な分野での仕事があります。その中の一つに、「障がいを持つ方の就労支援や職場復帰支援・職場定着支援」などがあります。
私が携わっている施設では、大学や高校を卒業後働く中で病にかかり職場を休職している方、就職活動からそのまま引きこもるようになった方、中高年の途中でリストラにあい転職活動中に調子が悪くなる方などを対象に働くためのサポート行っています。
Aさんがようやく、2年間の就労移行支援施設での研修を終えて、はじめての実習が「スーパーマーケット」での買い物カゴとカートを並べる短期間の業務でした。週2回短時間勤務から、職場に定着するまでの支援を他のスタッフとともに行いAさんは就職しました。作業療法として主に行ったのが「①出勤にあたっての身だしなみの方法 ②仕事と段取りの方法 ③休憩時間における職場の仲間とのコミュニケーションについて」の実施でした。
学生のみなさん、作業療法にはたくさんの領域の仕事があります。未来の皆さんに期待しています。職場復帰支援も医学分野からの治療と視点が基本となっています。今はコツコツと基礎医学を学んでください。