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Blog 関西医療大学NOW!
保健看護学部 川端明雄

 日本で唯一の産婆(助産師)の神様を祀っている高忍日賣(たかおしひめ)神社が愛媛県にあります。神社内には「母子と助産師の碑」が建立され、毎年3月8日(サンバ)には、母子と助産師のためのイベントと祭事が行われています。また、この神社では<助産師守>のお守りを頂くことができます。私は、この<助産師守>を数年前に頂き、それ以降、お産に立ち会うときには、必ず身に付けるようにしています。助産師を守り、産婦さんと赤ちゃんが守られることを願ってのことです。0630.png
 私が初めてお産に立ち会ったのは、看護学生の母性看護学実習でした。かなり前のことになりますが、鮮明に思い出すことができます。その後、助産師学校に進学し助産師となってからは、多くのお産に関わらせて頂きました。お産の関わりで、いつも思うのは母子の安全です。産声を聞いたときの安堵感、そして産婦さんとご家族の笑顔は、その場に立ち会わせて頂いたことへの感謝の気持ちでいっぱいになります。
 現在は教員として、臨地実習で学生さんたちと一緒に、お産に立ち会う機会があります。学生さんたちは、緊張しながらも産婦さんに寄り添い、手を握ったり、汗を拭いたり、水分摂取をすすめたり、自分にできることを必死に考え関わります。その姿には感動を覚えます。無事に出産されたときには、涙する学生さんも少なくありません。そして、自分を生んでくれた両親への感謝、命の大切さを感じる場となっています。
 今年度からは助産師選択課程の科目や臨地実習が開始され、助産師の卵たちもお産の介助方法を学び、過密なスケジュールを仲間と共にがんばっています。
 現代、女性が出産する子どもの数は2人に満たない現状にあります。だからこそ、より無事に、産婆の神様に守られながら、お産に関わっていきたいと思っています。