2017年05月26日
『看護覚え書』から...まず出来ること
保健看護学科 阿部香織
皆さん、こんにちは。成人看護学急性期分野を担当している阿部香織です。
初夏の風もさわやかな今日この頃、大学周辺の田んぼには、なみなみと水が張られ、いよいよ田植えの季節になりましたね。皆さん、元気に過ごされていますか。
5月12日は、「クリミアの天使」といわれ、のちに近代看護学の普及に尽力したフローレンスナイチンゲールの誕生日でした。その日を「看護の日」と1990年から制定されています。看護の道を目指している学生の皆さんならご存知な方も多いはず。
ナイチンゲールは、著書『看護覚え書』で、「看護とは、新鮮な空気、陽光、暖かさ、清潔さ、静かさを適切に保ち、食事を適切に選択し管理すること。こういったことのすべてを、患者の生命力の消耗を最小にするように整えることを意味すべきである」と述べています。この一節は、有名ですよね。
ところで、看護師を目指す皆さんは、自分のために、食事を適切に選択し管理できていますか?1日3食しっかり食べていますか?実は、皆さんの年代では、朝食の欠食率が年々増加傾向にあるそうです。朝食を欠食する理由は、夜型の人が増え、朝起きても食欲がわかない、朝起きるのが遅く朝食を食べる時間がないという生活リズムの乱れからくるものや、女性ではダイエットのためといったものです。朝食には、①脳の働きが活発になり、集中力が高まる。②体温が上昇し、代謝が高まる。③太りにくいからだをつくる。④便秘解消。⑤疲労感を少なくするといった効果があります。健康的な生活を日々送るためにも、朝食を摂取するようにしたいものです。しかし、毎朝、バランスの整った食事を準備するのは難しいと思いますので、すぐに準備でき、食べられるようなもの(おにぎり、スープ、乳製品など)を用意しておくのはいかがでしょうか。朝食をしっかり摂って、これからの暑い季節を健康的に乗り切っていきましょう。
私たちが健康であってこそ、ナイチンゲールのいう看護を実践することができるのです。