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学部・大学院
教員紹介
矢野 恵子
臨床検査学科[ 保健医療学部 ]
矢野 恵子
教授
Keiko Yano

疑問は残さず、
基本をしっかりと身につけることが大切。

関西医療大学の特長・魅力は?

医療現場では、患者さんファーストのチーム医療が実践されています。本学は医療系の各学科が一堂に会して学ぶ環境であり、自然と医療従事者としての心構えやチーム医療の概念が身につく点が一番の魅力ではないでしょうか。

臨床検査学科の特長・魅力は?

本学の臨床検査学科には、臨床経験豊かな教員が揃っており、どのような教育が臨床検査技師として、医療人として必要なのかということを日々考え、教育しています。また、本学では臨床検査技師と細胞検査士の2つの医療系資格を取得することが可能です。

矢野先生が担当されている科目の内容と、指導するうえで大切にされていることは?

1年次の「病理学」、2年次の「病理診断学」、3年次の「細胞診断学」、そして4年次の「細胞検査士養成課程」を担当しています。「病理学」は“病のことわり”という字の通り、病気がどのように発症するのかを学ぶ科目で、すべての医療系の学問の基礎となるものです。そして、「病理診断学」は病理学で学んだ“病のことわり”を臓器ごとに学びます。「病理学」が縦の糸、「病理診断学」が横の糸とイメージするとわかりやすいですね。「細胞診断学」は臨床検査技師として必要な細胞診の基礎を学ぶ科目ですが、細胞検査士養成課程をめざす人には学びの礎となります。いずれの授業でも過去に学んだ内容を復習しながら進め、分からない点を残さず解決できる授業を行うことを大切にしています。

細胞検査士養成課程について

細胞検査士養成課程には、臨床検査技師という国家資格と細胞検査士という認定資格の2つの資格取得をめざす強い意志を持つ学生が在籍しています。4年次の8か月間、細胞診断学を深く学び、顕微鏡で異型細胞を見つけ出しその細胞が、がん細胞か否かを判断するトレーニングを行っています。
細胞検査士資格を取得すると、将来、国際的に通用する「国際細胞検査士」という資格をめざすこともできます。自分の将来に対して広いビジョンを持って勉強してほしいので、国際学会や国際交流の様子、海外で活躍する細胞検査士についても紹介しています。

矢野先生はどのような研究活動をされているのですか?

私は臨床検査技師の仕事の中でも、「細胞検査士」として長年総合病院で勤務してきました。細胞検査士は、顕微鏡で細胞を観察して「がん細胞」かどうかを判断する「細胞診」という検査を担っており、“がん診療の最前線”にいます。自分が顕微鏡下でどう評価するかにその患者さんの人生が掛かっているので責任は重大ですが、大変やりがいのある仕事です。
また、長く子宮内膜細胞診を研究し、現在も継続しています。子宮内膜は女性ホルモンの影響により短期間でダイナミックに変化する臓器で、細胞診が難しい分野です。研究に取り組む前は私自身も苦手意識を持っていましたが、仲間とともに安定した検査結果を得る診断方法を開発することができました。

矢野先生が臨床検査技師をめざされたきっかけは?

小学生の頃から生物学に興味があり、子ども用の解剖セットで遊んだり、顕微鏡を覗いたりするのが好きでした。将来は生物の研究者か先生になろうと思っていたところ、高校の進路相談で担任に「生物が得意な子が臨床検査技師の学校に進んで面白いと言っていたから、君もどうだろう?」と薦められたのが始まりです。

臨床検査技師として大切なことは?

臨床検査技師は、生物学に興味がある人や生命現象を科学的に分析したい人に向いている職業です。疾患は自然現象で多様性があり、一人として同じ病態を示す患者さんはおられません。だからこそ、学び続けることが大切になります。

関西医療大学での4年間で学んでほしいことは?

臨床検査技師に必要な学問の土台は、大学での4年間の学びの中で培うものです。いつか「先生が何回も言っていたのはこのことか!」と思ってもらえるように、基本の大切さを伝え続けたいと思います。

矢野 恵子

矢野 恵子
教授
Keiko Yano

臨床検査技師の仕事は、直接的に人の命に関わるものです。「自分が責任を持って検査する」と言える臨床検査技師になることをめざしてほしいと思います。教員はそれぞれ、学生とコミュニケーションを取りながら、学修の効果を上げるために取り組んでいます。

担当科目
病理学
病理診断学
細胞診断学
細胞診断学実習
細胞診断学特論Ⅰ
細胞診断学特論Ⅱ
細胞診断学特別実習Ⅰ
細胞診断学特別実習Ⅱ
細胞診断学特別実習Ⅲ
細胞診断学特別実習Ⅳ
細胞診断学特別実習Ⅴ

所属学科
臨床検査学科